建設現場で使っていたユンボやトラックが故障して動かなくなった――そんな時、「もう処分するしかない」と思っていませんか?
実は、壊れた重機でも買取してもらえる可能があります。
日本国内には、故障した重機を修理・再販したり、海外(外国)へ販売したりする専門業者が多数存在します。状態によっては、動かない機械でも高額査定が付く場合もあるのです。
この記事では、「壊れた重機でも売れる理由」や「査定のポイント」「相場」「業者選びの方法」などをわかりやすく解説します。壊れた重機の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
壊れた重機でも買取可能!その理由とは?

壊れた重機が買取可能なのは、
- 部品の再利用
- 海外需要
- 修理・再販対応
という3つの大きな理由があるからです。これは日本の中古重機市場だけでなく、海外の再利用文化や業者の仕組みにも関係しています。
理由①部品としての再利用価値がある
動かない重機でも、部品そのものに価値が残っています。
たとえば、エンジン・油圧ポンプ・ゴムクローラー・クローラー・ホイールなどは、まだ使えることが多く、部品取りとして業者が買取します。
特にコマツ、日立建機、キャタピラーなどの人気メーカーの部品は需要が高く、壊れた重機でも高額買取の対象です。ユンボ・トラック・フォークリフトなど、種類を問わず「部品としての価値」があるものは査定で評価されます。
理由②海外(外国)での需要がある
壊れた重機でも、海外ではまだまだ使えると評価されることがあります。
発展途上国やアジア圏では、修理して長く使う文化が根強く、壊れた重機も修理して再利用されるのが一般的です。特に日本製の重機は耐久性が高く、コマツや日立などのメーカーは世界的に信頼されています。
そのため、外国への輸出ルートを持つ業者は、壊れた重機でも高額買取が可能です。
理由③修理〜再販まで一括対応できる買取業者がある
最近では、壊れた重機を修理から再販まで一括で行う買取業者が増えています。こうした業者は自社で整備工場を持ち、エンジン交換・再塗装・部品修復などを行ったうえで、再び中古市場へ販売します。
こうした買取業者に依頼すれば、1つの業者に一括で任せられるため手間がかからず、スムーズに売却可能です。
壊れた重機は保管にもコストがかかるため、専門業者に依頼して早めに現金化することを検討しましょう。
壊れた重機の買取相場と価格が決まるポイント

壊れた重機の買取相場は、「動く・動かない」といった表面的な状態だけでは決まりません。
実際には、メーカー・年式・部品の状態・修理可能性・そして需要のある機種かどうかによって大きく変わります。
ここでは、壊れた重機の相場目安と、査定価格を左右する具体的なポイントをわかりやすく解説します。
壊れた重機の平均相場(種類別)
壊れた状態でも、「部品取り」「再販」「海外輸出」などの活用ルートがあるため、思ったより高額で売れる場合があります。
以下は、重機の種類別に見た平均的な買取相場の目安です。
| 機種名 | 主な状態・故障内容 | 買取相場(目安) | 
|---|---|---|
| ユンボ(油圧ショベル) | エンジン不動・油漏れ | 約 20〜80万円 | 
| トラック・ダンプ | エンジン不調・車検切れ | 約 10〜50万円 | 
| フォークリフト | 動作不良・バッテリー劣化 | 約 5〜30万円 | 
| 小型建機・ミニユンボ | 稼働不可・部品欠損 | 約 5〜25万円 | 
上記はあくまで参考相場であり、状態やメーカーによってはより高く売れる可能性もあります。
査定時には、「どこが壊れているのか」よりも「再利用できる部分がどれだけ残っているか」が重要なポイントです。
そのため、「壊れた重機は売れない」と決めつけず、一度専門業者に査定依頼をしてみることが大切です。
査定価格に影響する要素一覧
壊れた重機の査定では、状態以外にも多くの要素が価格に影響します。
以下の項目をチェックしておくことで、自分の重機がどれくらいの価値を持っているかを判断できます。
- 年式:古くても部品価値があれば査定対象。人気モデルは需要が続く。
- アワーメーター(稼働時間):5,000時間以下なら高く評価されやすい。
- メーカー:コマツ・日立・CAT・住友・ヤンマーなど有名メーカーは安定した需要あり。
- 部品の状態:エンジン・油圧・ゴムクローラー・電装系などが動作するかどうかが査定の軸。
- 修理履歴・整備記録:定期点検の履歴や部品交換記録が残っていればプラス評価。
上記の条件が良ければ、壊れた重機でも高額買取になる可能性があります。
壊れた重機を高く売るコツ4選

壊れた重機でも、ちょっとした工夫や準備をするだけで査定価格は大きく変わります。
ここでは、実際に業者が見ている査定ポイントをもとに、「壊れた重機を高く売るコツ」を紹介します。
①査定前に清掃・点検をして印象を上げる
査定担当者が最初に見るのは、重機の「見た目」と「管理状態」です。
たとえば、泥や油汚れを落とすだけでも、業者の印象は大きく変わります。エンジンルームやクローラーの周辺を簡単に清掃しておくのも良いでしょう。
特に、ユンボやトラックのように現場で泥をかぶりやすい重機は、ゴムクローラーや下回りの汚れを落とすことで「丁寧に扱われていた」として評価されやすくなります。
②複数業者で見積もりを取る
重機買取専門業者によって査定方法・販売ルート・海外輸出対応が異なるため、価格に大きな差が出ることがあります。そのため、時間に余裕があれば3〜5社に査定依頼を出して比較するのが理想です。
急いで売りたい場合は、海外販路を持つ買取業者がおすすめです。海外なら壊れた重機でも一定の需要があるため、国内専門業者より高く買い取ってもらえる可能性があります。
③高く売れる時期を見極める
重機の買取相場は、時期によって変動します。
需要が高まる時期を狙うことで、壊れた重機でも高額査定を狙うことが可能です。
おすすめの売却タイミングは年度末・春先(2〜4月)です。新年度に向けて現場が増えるため、中古・壊れた重機の需要が急増します。
反対に、5月~6月は国内で閑散期に入るため、売却には不利な時期となります。この時期に売却したい場合は、海外にネットワークを持つ業者に相談してみましょう。
④付属品・書類をそろえておく
意外と見落としがちなのが、書類や付属品の準備です。
これらが揃っていると、業者がスムーズに手続きを進められるため、壊れた重機でも査定額が上がりやすくなります。
以下のようなものが揃っているか、売却前に確認しておきましょう。
- 取扱説明書・メンテナンス記録簿
- 整備履歴(修理・部品交換の記録)
- 鍵・スペアキー
- 車検証・所有者情報(トラックなどの場合)
特に、修理履歴が分かる記録簿は「どこまで整備されているか」を示す重要な資料です。中古市場では「整備履歴が明確な重機」の方が信頼され、高価査定の対象になります。
重機を売却するときの注意点

壊れた重機でも売却できるとはいえ、すべての業者が誠実に対応してくれるわけではありません。
買取トラブルや思わぬ費用請求を避けるためには、事前に注意点を理解しておくことが大切です。
ここでは、実際の現場で起きやすい事例をもとに、売却時に気をつけるべき4つのポイントを紹介します。
下取りより買取のほうが高くなるケースが多い
新しい重機を購入するとき、販売店やメーカーから「下取りします」と提案されることがあります。
しかし、下取りは「新車購入が前提」であり、査定価格が低く設定される傾向にあります。
一方、買取専門業者は再販ルートや海外輸出ルートを複数持っており、壊れた重機でも高額査定を出しやすいのが特徴です。そのため、下取りだけに頼らず、必ず一度は買取業者に査定依頼を出して比較するようにしましょう。
同じ重機でも、下取りより買取のほうが20〜30万円高くなるケースも珍しくありません。
修理しないほうが高く売れる場合もある
「壊れているから、少しでも直してから売った方がいいのでは?」と考える方は多いですが、実はそれが損につながることもあります。
理由は、査定額の上がり幅が修理費用よりも少ないケースが多いためです。たとえば、エンジン交換に30万円かかっても、修理しても査定アップは10万円程度しかないことがあります。
修理と査定のコストパフォーマンスを見極めるのは難しいため、不要な手間やコストを増やすリスクを取るより、すぐ買取業者に相談したほうが、結果的に得する可能性が高くなります。
無料引き取りといいながら処分費を請求する業者に注意
悪質なケースとして、「無料で引き取ります」と言っておきながら、後から処分費用や運搬費を請求してくる業者があります。
このようなトラブルを避けるためには、査定見積もり書を事前に確認し、料金内訳が明確に記載されているかどうかを必ずチェックしましょう。
もし口頭説明のみで契約を迫るような場合は、別の買取業者への相談をおすすめします。
実績のある専門業者を選ぶことが大切
壊れた重機を売るときに最も重要なのは、「どんな業者に売るか」です。
実績豊富な専門業者であれば、査定精度が高く、外国販売ルート・部品再販ルートを活かした高額買取が期待できます。
買取業者を選ぶときは、以下のポイントを基準にしましょう。
- 過去の買取実績(公式サイトで台数・取引内容を確認)
- 対応スピード(即日査定・即日引取に対応しているか)
- 専門スタッフの説明が丁寧か
- 海外販売や部品再利用の仕組みを持っているか
- 古物商許可を持っているか(中古重機の売買には必須)
まとめ

壊れた重機でも、「売れない」と決めつけるのは早計です。故障して動かない状態の重機でも、買取可能な業者は少なくありません。
場合によっては数十万円で売却できるため、廃車するより買い取ってもらったほうが金銭的なメリットが大きくなります。
なるべく高く売るためには、事前の清掃・点検や査定の比較、売却タイミングの見極めなどが重要です。コツを掴んで売りに出せば、思わぬ高値で売れる可能性があります。
壊れた重機でも、正しい方法で売れば資産として再活用できます。ただ眠らせておくより、今すぐ専門業者へ査定依頼を出してみましょう。
